この2週間ほどは、二十四節気では寒露ですが、二十四節気をさらに3分割した七十二候がありますね。今日から5日間は、第51候の「蟋蟀在戸」。
先人は、このようにこまやかに、季節を感じていたのですね。
二十四節気は、天文、といっても、太陽の位置および気象で分けられていますが、七十二候は、ほとんどが、身近な鳥や小動物や虫や植物などを読み込んだ短い言葉で表現されています。
これらによって、古来、漁や猟、摘み草や田畑の仕事の目安にしていたのでしょう。
これは、お茶のルピシアから届いた、ティーがひと袋入っているフレーバード(リーフ)ティーバッグの絵柄の一部をスキャンさせてもらいました。
4文字の読みが”きりぎりすとにあり”と記されていますが、”しっそくこにあり”とも読まれています。
キリギリスですが、平安時代の和歌や書でもきりぎりすとあるのは、こおろぎと解釈されています。
キリギリスは、この絵のように、野の草はらで、おもに夏に鳴く虫ですから、仲秋に、家の戸や中にいて鳴いているのは、コオロギでしょう。たぶん・・・
ところで、今月の天文は、後の月(十三夜)がありますね。10月27日(金曜日)だそうです。
俳句:
むざんやな 甲(かぶと)の下の きりぎりす 松尾芭蕉 これも、こおろぎが似合いますけれどね・・・
ひとり臥て ちちろと闇を おなじうす 桂信子 ちちろ=こおろぎ
ゆふ風や 草の根になく むしの声 野梅
虫の音や ライブの客の われひとり 功雪(しらこばと)