北の丸公園と銀座へ その1

昨日のみどりの日は、千代田区・北の丸公園の一画にある東京国立近代美術館へ行き、帰りには、銀座で、夜の帳が下りても華やかな19時頃まで徘徊してきました。
 
出かけるとき、当市のコミュニティセンターのレンガ塀のツタが、目には青葉で、美しかったので1枚。
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東京メトロ東西線の竹橋駅で下車。当地から45分ほど。
円筒状のパレスサイドビルディングにある地上出入り口を出て、数分歩いて竹橋を渡ったところで撮りました。
竹橋は、古には、竹で編んだ橋だったのかもしれませんが、内堀のひとつ清水濠に架かる橋です。
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珍しい街区表示板を発見? 調べると、4番は警視庁第一機動隊、5番は宮内庁代官町宿舎、6番は皇宮警察宿舎。石垣の左手の細い道の奥に宿舎があるようだ。
その道を隔てて、美術館は3番
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目的は、東京国立近代美術館70周年記念展重要文化財の秘密」の観覧でした。
明治以降の絵画・彫刻・工芸作品の重要文化財は、わずか68点だそうで、その中の51点が展示。ただし、期間を通しての展示は半分ほど。入れ替えがあるようで、期待していた一部は観ること叶わず。
小生、中学生の頃から切手収集をしてきましたが、大半、普通切手ではなく、特殊切手の絵柄になっている有名な絵の実物を観ることができました。
ご興味がある方は、↓の公式サイトへどうぞ。
つい先日は、上野の国立西洋美術館で「憧憬の地 ブルターニュ」を観てきたばかりですが、明治から大正にかけて、日本の画家たちは西洋画を学びに、描きに、異国の地を踏んで、影響を受けた画風が、日本では受け容れられなかった時代があったようです。
しかし、時代の変遷とともに、称賛されて、ずいぶん後になって評価され、その中のほんの一部は重要文化財に指定されたことを知りました。
 
展示作品は、一部を除いて、撮影可でした。
色や鮮明さは、実物とは異なりますが・・・
 
黒田清輝「湖畔
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「湖畔」は、明治30年制作で、重要文化財指定は平成11年。なんと、100年後。
 
竹内栖鳳(せいほう)は、裸体のデッサンの訓練を始めた最初期の画家で、
これは、モデルとなる女性が着衣を脱ぐことを恥じらう表情に画想を得て、制作したものだそう。
なんとも、恥ずかしげな女の子の腕や肩・・・
 
竹内栖鳳「絵になる最初
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2~4階では、「MOMATコレクション」が展示公開されていました。そちらも観ました。
MOMAT(モマット)はMuseum oModern Art,Tokyoの略。
この絵が正面に見えるところに、長椅子があったので、しばし眺めました。
義理の叔母の出身地だったのに行かずじまいですが、吉野の桜を描いた菊池芳文の「小雨ふる吉野」。およそ100年前の作。
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近づいて観ると、花弁の下の方に白い胡粉を載せているんです。雨のしずくを表現。
写真撮影でも参考になるかな。102.png
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有名な荻原碌山の「女」。30歳で夭逝していますが、晩年30歳の作品。
長野・安曇野の碌山記念館を訪ねたときも観ました。ふつう、切手の絵柄でもそうですが、表から観られています。
あえて、後ろから撮りました。
ひざまずき、後ろ手を組み、しかし、顔は天を向く・・・ 
病魔と闘う彼の心の内を暗示しているような・・・ 120.png
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まだまだたくさん撮りましたが割愛。
館内に外が眺められるコーナーがありましたので・・・ いまや江戸城、皇居も上から見られる時代・・・
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このあと、タクシーで、ビル群とお濠の間の内堀通りで、大手門、美しい皇居外苑の松を見つつ、通り抜けて、数寄屋橋で降ろしてもらって、銀ブラを楽しみました。
 
そうそう、今日は端午の節句。この1枚を載せて終わりにします。
銀座4丁目の和光本店のウインドウディスプレイ。
すべて紙で作られた鯉のぼり。反対側のビルが写り込んでいますけれど・・・
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今日の名言:
 
自然はその美を各人の掴(つか)み取りに任してゐる。手の大なる人は多く取り、小なる人は少なく取る。 戸張孤雁(荻原碌山の跡をついだ彫刻家) 信州・安曇野の碌山(ろくざん)美術館にて