満月蝋梅と素心蝋梅

ロウバイ(蝋梅)の花を掲載されている記事が、いま、たくさん見かけますね。関東の平地では、そろそろ花の時季が終わる頃でしょうか。
いつもよく行くマイフィールドの植木の里、埼玉・川口市安行にある県の「花と緑の振興センター」には、満月蝋梅と素心蝋梅が、一画にふたつ並んでいるので、撮り続けてきました。今年は、そのロウバイのある東園が工事中で、入れませんでした。
 
満月蝋梅(ロウバイ”満月”の表記が正しいのかも)は、植木の里、安行で作出され、命名された園芸品種です。
接ぎ木で増やされたものが、れっきとした”満月”ですが、いまでは、実生や交雑された似たようなものが”満月”の名で販売されているようです。
 
満月”です。作出された地元にあるセンターなので、正統でしょう。たぶん。
濃い黄色の花弁の先が丸みを帯びています。中心に紫褐色の輪(原種がこれに近い暗紫色だそうです)があります。香りがとてもよい品種です。
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上を向いていた花が、開ききったところ。
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素心”です。
"満月"よりも黄色が淡く、半透明の蝋細工のようで、花弁は剣弁(先が尖り気味)の品種です。
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これは、別の木ですが、”素心”という標識がありました。色が濃い花でした。
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これは、拾ってきた、枯れた実とその中に数個入っている種です。そして、これを蒔いて、10数年ほどして、ようやく花が咲くようになりました。なお、”満月”はあまり実がならないようです。これは、”素心”の下に落ちていました。
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ロウバイの原産地は中国で、江戸時代に渡来したのだとか。上の2品種も含めて、いまでは、いろいろ、微妙に違う花が咲くものが出回っています。庭や公園や庭園の花には、あまり、こだわらなくてもよいのかも。(苦笑)
 
俳句:
 
蝋梅の 香が身に添ひて 年守る 三宅一鳴
 
蝋梅の 咲いてまた知る 命かな 功雪(しらこばと)