ツマグロヒョウモン(蝶)の蛹化

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ツマグロヒョウモンの飼育観察記録 - しらこばとWeblog

ルリタテハの飼育観察記録 - しらこばとWeblog

 
ツマグロヒョウモンの5齢もしくは6齢?(=終齢)の幼虫4頭が、蛹化(さなぎになり)ました。
 
この蝶の前蛹は、尾部から分泌される物質で、自然の状態では、茎や枝葉に尾部の先端をくっつけて(頭を下にして)、ぶら下がり蛹化(垂蛹)します。ぶら下がったあと、最後の脱皮をしますが、縮んで尾部にまとまった黒い皮のかたまりを落とすためか?、天敵への威嚇のためか?、20分ほど激しく体を揺らしてから、このような蛹になります。この後も、いたずらして触ると、いつでも、ぴくりと反応します。(笑)
 
中央が蛹化が終わったです。左右のは、これからすぐに蛹化する前蛹の段階です。
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蛹の腹部には、2列で計10個の金銀色に輝く突起があります。天敵に対する威嚇? 金色に輝くのが♀、銀色が♂という観察結果をブログで見ましたが、はてさて、それは? 蛹化から10日ほど、たぶん、今月末には、羽化するでしょう。
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参考: 蝶によっては、草木の茎や枝に、頭を上にして蛹化(帯蛹)するのもいます。
これは、ナミアゲハ(単に、アゲハともいう、食草はミカン科の植物)の前蛹が口から出す絹糸の輪を作って、頭を通したところの蛹です。蛹は、褐色型緑色型がいます。環境によって、擬態のため、色を変えます。この目らしき模様も見せかけです。ツマグロヒョウモンも、褐色型と黒褐色型に変化します。いずれも、賢いですね。
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節足動物(昆虫など)には、卵から成虫になるまで、のように、卵→(孵化)→幼虫→(蛹化)→蛹→(羽化)→成虫 と、完全変態をするものと、蜻蛉などのように、蛹の段階がない不完全変態をするものがいます。進化の過程のどこかで、分かれ道があったのでしょうね。
 
ツマグロヒョウモンは、南方系の蝶で、ビオラやパンジーとともに関東まで北上してきましたが、北の地方では見かけない方もいらっしゃると思いまして、羽化後の成虫を掲載しておきます。
蝶には珍しく、♀の方が艶やかです。
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こちらは、♂です。
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今日の名言:
 
神とは背中をそっと押してくれるような働きである。 遠藤周作(小説家、代表作のひとつ、(神と信仰の意義を命題に描いた)「沈黙」)