キンリョウヘン(金稜辺)の花

キンリョウヘン(金稜辺)という蘭(シンビジウムの仲間)の花が、咲いています。
しらこばとの故郷は、九州ですが、明治生まれの祖父が、遠い昔、鉢植えで、大事に育てていたのを覚えています。
いつだったか、車で帰省した折に、亡父に、ひと鉢譲ってもらって、いまなお、この蘭は、絶えることなく存在し、毎年、花を咲かせています。
つまり、明治、大正、昭和生まれの三代に(苦笑)引き継がれて栽培され続けています。年年歳歳花相似 歳歳年年人不同。
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ウィキペディアによると、室町時代の頃には、中国から渡来していた蘭だそうですが、明治時代にブームが起こったと記されています。
今では、いろいろな美しい蘭の花が満ち溢れていて、それらに比べるとさほど美しくはありませんが、当時としては、珍しかったのでしょう。なお、ほかの東洋蘭同様、弧を描く葉姿を鑑賞してもいたようです。
 
なお、この花は、ニホンミツバチが好んで訪花する蜜源になるそうです。
趣味の畑作で、養蜂の手伝いもしていたとき、鉢いっぱいに咲いたので、巣箱の前に置いてみたことがあります。しかし、セイヨウミツバチは、中国産の蘭に、なにも反応しませんでした。蜂さんにも好き嫌いがあるようです。(笑)
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今日の名言:
 
(しべ)深く 蜂ゐて雨になりにけり 田畑比古
 
幾年ぞ 密かに知りぬ 夏の蘭 功雪(しらこばと)
 
今日の名言:
 
水を飲んで楽しむ者あり、錦を着て憂うる者あり。 中根 東里(江戸時代の儒学者)