桃の節句

今日は、桃の節句ということで桃の花の話。
当地は、かつては、桃の一大産地だったようで、数十年前までは、桃の木をよく見かけたものですが、いまは、知っている限り、実桃花桃が植えられている畑は、2、3か所です。
 
古来、江戸・東京から桃の花見に訪れる人が多かったそうです。
 
二代目安藤広重は、富士山を背景とした越谷・大房の桃を錦絵に描いています。
 
また、「徳川実紀」の編纂者、成島司直(なるしま もとなお、儒学者・歴史家・政治家・文筆家・歌人)は、江戸近郊花の三名所(杉田の梅:現横浜市、小金井の桜:現小金井市、越ヶ谷の桃)のひとつにあげています。
司直は今から200余年前の1814年春に越ヶ谷を訪れ「桃の花ならぬはなし、枝をまじえ陰をならべ、岡も野もただ紅の雲の中を往来する如し」、さらに「見てぞ知る 聞しはものか 桃の花」と、花に酔ったようなベタボメの句をよんで、越ヶ谷の桃林をもち上げています。
 
チャリで10分ほどのところにある、生花用の花桃を出荷されていた農家に、ずっと、この時季には、小さな桃源郷を訪ねて、写真を撮らせていただいていました。
いまは、後継ぎはされずに、失礼ながら放置されています。
 
在庫の中から、何枚か、掲載いたします。
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緋桃の花
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俳句:
 
大いなる 月の出でゐし 桃の花 岸 風三楼
匂ふとも見えずゆかしや 桃の花 樗良
 
一木の 源平桃や 花睦み 功雪(しらこばと)