墨田区・向島百花園の続きです。
百花園は、骨董商の佐原鞠塢(きくう)が、この土地を入手して、1804年(文化元年)に開園し、360本もの梅の木を植えたことから、当時亀戸にあった「梅屋敷」に倣って「新梅屋敷」とも「花屋敷」とも呼ばれていたそうです。
山野草も植栽されて、数年後には、「百花園」と呼ばれるようになり、江戸時代以降、文人墨客のサロンとして利用され、池泉、園路、建物、29基もの句碑や石碑などが建てられています。
四季折々、いろいろな花を観賞できる、いまでは都立9庭園のひとつです。
オニユリの花が咲いていました。葉の付け根に、コオニユリにはまずない、むかごがいっぱいついていましたので、オニユリと同定。
マツムシソウです。古来、スズムシとマツムシは反対か、もしくは区別されていなかったそうですが、秋の虫が鳴くころに咲くので、この名があります。
トウゴウギクが、この庭園の名物の「萩のトンネル」の出入り口付近に咲いていました。明治の元帥、東郷平八郎がイギリスから持ち帰った花だそうです。原産地は北アメリカ。
暑い夏の真っ赤な花、モミジアオイです。
オイランソウ(=フロックス・パニキュラータ、クサキョウチクトウ)です。すぐそばに、白花も咲いていました。
ナツズイセンです。
ギボウシです。
レンゲショウマは、2、3日前に初咲きということでした。俯いて咲くので、仰いで撮りました。
ゲンノショウコ(現の証拠)です。古来からの薬草ですね。
ヒオウギ(檜扇)です。一日花ゆえ、萎れた花あり、蕾あり、実も膨らんでいました。名前の由来は、花の色と葉姿にあります。
最後は、でっかい瓢箪です。一升か二升でも入りそうな水筒、酒筒になりそうですが、持ち運びはできないでしょう(笑)。
バックは、園内に用意されている番傘を日傘にしている外人さんでした。
俳句:
うちかゞみ げんのしょうこの 花を見る 高浜虚子
暁の 海の蒼さや 牽牛花(=朝顔のこと) 功雪(しらこばと) 暁の海=朝顔の品種(苦笑)
今日の名言:
自分自身の道を迷って歩いている子供や青年の方が、他人の道を間違いなく歩いている人々よりも好ましく思う。 ゲーテ(ドイツの詩人・小説家)