月面着陸

墓参の後、イオンへ行き、買い物をしてから、イオンシネマで、「ファースト・マン」を観ました。

4DX(フォーディーエックス)の映画を観られた方もいらっしゃるかと思いますが、しらこばとは、初体験でした。

映像や音声に合わせて、座席が動くんです。前後上下左右へ動き、背中への衝撃も・・・ 風が吹くシーンは左右から、髪が乱れるほどではなく(乱れる髪もないか)風が・・・ 水しぶきでは、天井から、すうっと、水が落ちてきました。

突然明るくなるシーンでは、観客席もライティング・・・ 臨場感を満喫。

アポロ計画(人類初の月への有人宇宙飛行計画)の訓練(事故もあり)、アポロ11号にして初めて、ご存知のニール・アームストロングが人類初の月面着陸をした物語での、4DXですから、すっかり、ロケットで飛び上がったり、宇宙船で月へ向かい、着陸するのを、実体験しているような感じで、急ブレーキ、急発進もあり、バーチャル・リアリティを楽しんできました。

アームストロングが、はしごを下りて、足を月面に踏み降ろしながら、

これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」と言ったのは、半世紀も昔のことなのですね。

しらこばとは、生涯の生業となった、コンピュータ・エンジニアで、若かりし20代でしたが、技師室の入り口に置かれていたモノクロ・テレビで観たのをいまも覚えています。

いまでは、なんでも、デジタル表示が当たり前ですが、当時は、温度・圧力・流量すべて、もとはアナログの電圧や電流で、それをデジタルに変えるAD(アナログ to デジタル)コンバータの回路の設計をしていました。苦労というより、ああでもない、こうでもないと考え、試行錯誤して、それを楽しんでいました。

パソコンもマイクロソフト(の設立よりも6~7年前のことかな?)も影も形もない時代でしたが、米国の(当時としては)大型コンピュータは進んでいるなあと思って、それから間もなくして、外資系のコンピュータ会社へ転社しました。妻と結婚したのもその頃でした。

アポロは、その後、立て続けに月へ向かいましたね。アポロ17号まで、6回の着陸で、12人が月へ降り立ちましたが、それから間もなく、予算削減で、アポロ計画は終了しています。

しかし、人類の飽くなき夢で、いままた、月面基地の計画が取りざたされていますね。

アームストロングは、海軍飛行士のひとりでした。戦場や、月へ旅立つのも、彼に与えられたミッションでした。月へ向かう前、奥さんにも子どもたちにも、「きっと帰ってくる」とは言いませんでした。戦場やアポロ計画の訓練で、先に逝った友人や知人と、自分も変わらない状況にあることを自覚していたのでしょう。そして、幾たびものトラブルを乗り越えて無事帰還して、月からなにか菌を持ち帰っていないかの検査のために3週間ほど隔離された部屋の内と外で、窓越しに奥さんと指を合わせるところで、エンディングが流れました・・・

これは、観終わって出たところで、販売されていた本で、この2冊とも求めて帰りました。合わせて、800ページほどを、これから、ゆるゆると読むことにします。

死を、家族との離別を覚悟しても、この世で、自分に与えられたミッションを完遂したひとりの人間の物語です。この表装はこの映画にあわせて作成されたようです。

読者の数人の方が掲載されていた”スーパームーン”の翌日の夕刻でしたが、帰り道で、十六夜の月が上っていました。ファースト・マンらが、降り立った場所は、うさぎさんの顔の部分にあたる「静かの海」でした。