上野の森へ その2

特別展のもうひとつは、「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅(まんだら)」でした。東寺は、新幹線からも京都駅付近で、五重塔(建立されたのは江戸時代)が見えますが、あの名刹です。
 
平城京から、10年間の長岡京を経て、平安京へ794年に遷都されましたね。そのとき、平安京の大内裏に向かって南北に朱雀大路が、その正門の羅城門の東西に、東寺と西寺が建造されたのだそうです。いまは、羅城門と西寺は、跡地が残っているだけ。
 
唐で密教の奥義を伝授されて、帰国した空海(弘法大師)が、のちに、嵯峨天皇より東寺を下賜され、真言密教の根本道場として栄え、いまや、真言宗の総本山です。
 
壁面の特別展の案内パネル
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この特別展は、空海が、持ち帰った密教の法具、三筆のひとりとされる直筆で、最澄に宛てた書状、多くの曼荼羅や、空海入定後、完成したといわれる立体曼荼羅(一木造りの仏像)などの国宝や文化財が展示されていました。
 
唯一、撮影が許されていた国宝の帝釈天騎象像です。薄暗い上に、フラッシュは禁止でしたが、なんとか撮影できました。かつて、東寺の講堂に安置されている立体曼荼羅を拝観したことがありましたが、その21体の中、15体が展示されていました。
 
仏像の中では一番の”イケメン”の帝釈天様と再会できて、ありがたく、嬉しかったです。かく言うしらこばとは、キリスト(カトリック)教徒です。神も仏も、人間を救う存在に変わりはありません。
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多くの人は気づかない本館平成館の隙間から見える東京スカイツリーです。
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金・土曜日は21時までの開館で、観覧を終えたのは、5時半。まだ、明るく、噴水も、勢いよく、上がっていました。
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俳句:
 
噴水の 翼をたたむ 夕べ来る 朝倉和江
まだまだと 噴水あがる 夕べかな 功雪(しらこばと)
 
今日の名言:
 
よく生き、よく老い、よく病み、よく死ぬ 日野原 重明(100歳過ぎても現役の医師でした。元聖路加国際病院理事長・同名誉院長)